たまに聞かれるので、簡単に話せるだけ、説明しておきます。
「どうして当時は、自分で描いたコトが言えない」と言う状況があったのかと言うコトですね。

当時は、今のような動画が原画になるために試験があるとか、そのようなことはなく、やりたい人が立候補や命令でやることが、ごくごく普通の時代でした。
逆にそうでもしないと、仕事も貰えない、生活も出来ない時代でもありました。

さて、そんな中で、なぜ設定を書いた本人が、自分が描いたと言えないのかと言うと。
実は、いくつか理由があるのです。
作品や会社によっても違いますので、あくまでも当時のコトと言うコトで!

○契約の問題もあります。
契約社員みたいな形になっていると、他社でデザインの仕事をした際に名前を出せない場合もあると言うコトです。

○芸能界のような理由もあります。
昔はよく芸能界でアイドルがデビューする際に、鳴り物入りとかで肩書きやプロフィールを偽造することも珍しくもなかったですし、一種の演出と言うコトもありますよね、それがアニメ会社でもあるのです。
コネや監督のお気に入りとかだけで、こちらの世界に来た素人を会社側が、何とか売り出したい場合、まあ天才登場みたいに売り出すのが一番なんでしょうが、いかんせん絵なんか描けない人を描けるように見せないといけない上に、アニメの場合、量を多くこなせることもアピールしないといけませんから、「会社命令」でフリーの方達が、その人の名前で多くの絵を描いて、会社は、さもその「嘘天才」が描いたかのように宣伝等をする。
その嘘に惑わされて、信者さえ増えてしまえば、あとは勝手に信じてくれるので、会社等も楽ちんになりますね。

上記の場合は、実際にその本人が書いた絵が何枚、ちゃんとあるかを確認。
原画や動画なら、その動き、量を見て、デザインなら量もそうですが、ポーズ集や作画に判りやすく描いているかを確認することや、当時の信者でも何でもないフリーの作画の人に、その人の設定を見たか、使えたかを聞けば、すぐに描いていないことが判りますよ。

○会社とのトラブルのため。
会社とのトラブルが起きたために、クレジットも出ない場合や、別の人の名前を出すこともあります。

○デザインの場合、クレジットに名前を出した人以外にも当時は複数のデザイナーがいて、名前を出さないデザイナーも普通にいた。

少なくとも上の四つの理由は、自分が実際に経験した「名前を出せない理由」です。
今はこういうことも少ないと思いますが、あくまでも当時のアバウトな時代で起きたコトと思って頂ければ助かります。

どれも別に口止め料とか貰っているわけではなく、仕事を貰えなくなるとか、そのような恐怖から言えなかっただけで、時代も変わり、もう良いでしょうってコトで、この「昭和のメカニックデザイン」のページを作ったわけです。
少なくとも、このページには自分の記憶的に嘘はありませんし、当時の作画スタッフに聞いても、問題はありません。
透明円盤が最初はんぺんみたいに、何にも(ディティール等)ないとかの噂もあるようでしたが、このページにあるように、企画段階から中のメカやら外見やら、ごちゃごちゃしていました。
そんなように悪意のある噂とかも多いので、このページで確認して頂ければ幸いです。

それらを踏まえた上で見て頂ければ、さらに面白さが増えると思います!【昭和のメカデのページへ】