【アニメ】 ● 専門学校アドバイス基本的なQ&A ● 【コミック】
このページでは日頃「専門学校」に関してのアドバイスを求める方達がよく質問してくるモノを集めてみました。
大概このあたりの質問で解決する方も多いようですので、読んでみてください。
【注意】ただここに書かれている内容は絶対に正しいと言うわけではありません。
自分の講師経験から話しているモノですので、中には文章通りでも結果が違う場合もありますので、その辺はきちんと理解した上で最終的にご自身で判断するようにお願いいたします。
もちろん、全ての学校に当てはまるモノではありませんので、誤解の無いようにお願いいたします。
良い専門学校も多々ありますので、御理解のほどをお願いいたします。
Q:専門学校へ行くメリットはなんですか?
A:「技術を憶えること」だけと思っている方も多いのですが、もちろんそれも大事ですが、実はそれ以上に大事なことがあるんです。
それが
「コネ」です。 よく「自分はコネは嫌いだから、自分の力だけで生きていくぜ」とか言う生徒、実は少なくないのです。
クリエイティブな世界ですから、感性は必要かも知れませんが、技術は毎日ひたすら努力さえすれば、問題はないです。(ただ授業でも言っていることですが、「努力」は人によっては違いますが、中には睡眠時間を削り、遊びや娯楽なども一切やめて、常人の数倍やらないと身にならない人もいるのは事実ですし、それが出来ないのだったら、最初から無理なんですよ。)
もっとも現在私の知る限りでも、技術を教える講師は多いですが、感性を教える講師は非常に少ないです。
ただそのコネの部分を人や学校に頼らず、一人でやろうとすると、なかなか発表の機会や他の方に見てもらう機会もなく、ひたすらに時間が過ぎていくだけです。
学校にいれば、講師や多くの友人、会社関係者などに見てもらう機会も増え、コネも増え、生活に役に立つのです。(もちろん中には、コネがありそうでコネがない学校もありますが(苦笑)。)
「一匹狼」でやっていくぜと言うのは、単なる臆病者の言い訳にしかすぎません。
この業界、社交性協調性がなければ長期に渡り、生活は出来ないと思って下さい。
よって引きこもりは絶対に業界に向いていないのです。
Q:どの専門学校を選べば良いのでしょうか?
A:まずあなたが何をしたいのかの目標を「明確」にしましょう
マンガ一つとっても「デビューすれば満足」なのか「同人誌が描ければ満足」なのか「一生、生活の糧にしたいのか」などなど多種です。
次にその目標に関して、何が自分に足りないのか、必要なのかを理解して下さい。
「画力」なのか「構成力」なのか「知識」なのか、まだまだ細かく言えばあるはずです。
次にそれに見合う学校を探さなくてはいけませんが、下記のQ&Aにポイントをまとめてあります。
Q:学校の規模、設備の見方は?
A:始めの質問ではないですが、感性職(アニメの場合は技術職)の場合、あまり学校の規模や設備は関係ないと思って、良いかも知れません。
逆に分不相応な設備とかがあると在学中には良いかも知れませんが、卒業後は使えませんし、でもその設備費はしっかり取られる場合もありますし、逆に設備とかが不十分でも、在学中には不満が多いかも知れませんが、卒業後は、どのような環境でも作業が出来る技術が身に付いているかも知れません。
生徒数が多ければ、切磋琢磨で技術向上に繋がるかも知れませんが、学校側にしてみれば、生徒数が多い分、個人個人の悩みや質問も満足に答えられないコトも裏では多々あります。
生徒数が少なければ、技術向上には直に結びつかないかも知れないけど、講師側にしてみれば個人個人に配慮が出来ると言うメリットもあります。

中には教室の椅子一脚に5〜6万かける学校もありますが、個人的には大量店で売っているような数千円の椅子でも十分かと思います。
逆にその分を椅子にではなく生徒の育成に使った方が良いかと思います。
それに学校側がどんなに設備や条件が良くても、中にいる先生方がそれを使いこなせないほどの力量では意味がないと言うことです。
やはり学校ですから、毎日通うことを考慮に入れた、交通や寮とか、医療面生活面の要素もきちんと見た方が良いでしょう。
Q:講師の先生方の見方は?
A:中立な立場として、大きなコトは言えませんが、自分が生徒だったらと言うつもりで意見を言わせて頂くと、まずその学校の売りになっている講師が、どのくらいの頻度で講義をするかですね。
名前だけ貸しだしている人、年に一回程度来るかどうかの人まで、パンフにでかく載っていることも多々ありますからね。
マニュアルはその人が作ったと言う学校もありますが、そんな作る暇があったら、講義に来られるはずですからね。
いままでの経験からだと、同じ学校の体験入学とかを何回か体験した時に何人かの先生が来るところは実際の授業でも多くの先生方が来るところが多いようです。
もちろん全てではありませんが、体験入学は実際の授業とは違いますので、それに参加するほどの意欲がある先生方が多いと言うことは実際の授業ならもっと意欲が出せると言うことですね。
逆に中には体験入学の際に有名な先生を呼んで客(生徒)引きする所もありますが、そのような場合、素直にこう聞きましょう。
「先生は、一月に何回講義をして頂けるのですか?」と。
「毎月○回の予定です。」なら、まあまず大丈夫ですが、「出来る限り、やりたいと思っています。」等はっきりしない場合は、来ない場合も考えられます。(まあその約束すら、守られない場合も多々あるようです。)
その場合でも「先生が来られない場合は、どの先生が来るのですか?」と聞いておきましょう。 
あまりこのような学校は無いとは思いますが、講師陣に大御所先生方を置いている割に、体験入学ではそのような先生は来ず、まあ聞こえは悪いけど、ちょっと下の先生「だけ」しか来ない学校は疑っても良いかも知れません。
ちなみに「体験入学」と「特別授業」「特別講義」とは違いますので、「特別」の方に大御所先生方が来ても、それはあくまでもイベントで呼んだだけの先生方ですから、学校の評価などには繋がらないと思って良いかと思います。
どうも中には体験入学で教えに来ていた、その学校の有名漫画家がたまたま来ていた体験入学希望の生徒に「学校に来ること無いよ、家で教えてあげる」と言って、大人の関係になってしまうコトもありますので、まあ来る生徒さんもそれなりの歳なのでしょうから、恋愛うんぬんに関しては、問題はないけど、講師としての立場とプライドがない作家もいますのでね、そのような講師のいる学校に差別やセクハラがないかどうかは、少し考えて選んだ方が良いかと思います。
そしてもう一つ、講師の見方で
「売れている人」イコール「教えが上手い人」では無いと言うのを必ず考えて下さい。
スポーツ選手でも現役時代、それほど成績が上げられなかった人でも、コーチになったら、メキメキチームの成績が上がるコトは多々あります。
クリエーターもそうです。
よく生徒は、あの作家に話を聞きたいと言ったりしますが、実際に聞いてみると中身がない会話だったり、参考にならなかったりする場合もあります。
例えば、一発屋のヒット作家は結構います(オイラは一発もないけど(^ ^;))、でもそのような作家が生徒の幅広い考えに付いていけるでしょうか?
確かにヒット作があるのは凄いし、尊敬はします。
しかしながら生徒の中にはギャグもやりたきゃ、シリアスもホラーもやりたい方も多いとは思います。
生徒がシリアスをやりたいのに講師が教えられないから無理矢理ギャグやエロ、少女マンガに変更させられる例も見てきました。
ですから自分が生徒だったら、今は亡き「手塚治虫」先生や「石ノ森章太郎」先生のような幅広いジャンルをマンガにこだわらずに仕事している先生にご教授頂きたいと言うのはあります。
そのオマケとして各専門ジャンルの先生方にアドバイスを頂きたいと思うのです。
ですから、いろいろなコトをやっている、興味がある講師がメインでいる学校の方が生徒の能力を引き出せると考えます。
結論を言うと、
講師を判断する要素、実績とかではなく幅広い「教え上手」であることと言うことです。
よく総合何とか科のようにいくつかの技術を教えます、マルチクリエーターに育てますと言う学校も見かけますが、教えている人を見ると本当のマルチクリエーターがほとんど居なく、漫画家だけど、ゲームのデザインを手伝ったとか、何かの企画に名前が出た程度でマルクリ名乗っていたりしますが、漫画家がたまたま違う仕事を手伝った程度で、それではマルクリにならないですよ。
でも専門学校で言うマルチと言うのは、その程度の場合が多いです。
どうか講師の「肩書き」に騙されないように注意して欲しいですね。
Q:どういう講師が教え上手?
A:体験入学とかで技術的なコト以外の話を上手に出来る人がまず一つ。
技術的なことはマニュアルに従っていてもそれなりに伝わりますので、問題は少ないです。
いかに生徒にやる気を出させるか、
絵を描くことが面白く感じあるかを教えられることが重要でしょう。
よくいる講師のタイプの中に「自慢」をひたすらするタイプがいるのですが、自分の作品とか代表作に自信がある方は、そのようなコトを言う場合もありますが、その
講師の作品がどんなに売れていても、生徒は育ちませんから、あまりよくないかと。
それ以上に悪いのは、身内自慢、友人自慢までする作家が何人かおります。
酷いときになると3時間くらいは、その自慢を聞かされて終わってしまうこともあります。
作品なら多少なりとも参考にはなりますが、「ウチのオヤジは…」とか「俺の友達には…」とか聞いても、99%生徒の育成には繋がらないでしょう。(残り1%は、そういうキャラクターがいるんだと言う勉強に。)
でも身内や友人自慢をする人ならコネも…って思う人もいるかも知れませんが、自慢する人が他人に紹介すると思いますか?
生徒に紹介して、生徒も友達になったら、もう自慢が出来ないのですよ。
自慢が「自己形成」している人は、コネも与えてくれません。
ですので、はっきり言って自慢タイプは個人的には役に立たないタイプと思います。
ただ、自分の作品を自慢するまでいかなくても、逆に全く見せない教えないという講師もおりますが、これもおかしい話です。
生徒にしてみれば、この先生は、これが得意とかあれが上手いとか知っていれば、質問も出るでしょうが、この講師は何者だろうって、疑問を生徒に持たれてはオシマイだと思います。
自分のプロフィールを隠すような(年齢やスリーサイズ、年収なんかは別ですよ(笑))講師を雇っている学校も怪しいですし、講師、学校とも信用するに値しません。
他にも、他の講師の技術などを否定したり、罵詈雑言を言い、生徒が他の講師の技術を参考にしようとした際にあからさまに、それを否定し、自分の技術が本当に必要だと言う、柔軟性もなければ、技術の幅もない講師は最終的に生徒を潰すだけの存在ですね。
(でも不思議なことに、学校は、このような講師を一番信用するんです。 だから現にどこの学校もここは最高って言う噂や評判がたたないのです。 変な例ですいませんが、例えば大学を例に置くと、噂だとしても「東京大学」って聞くと、取りあえずは何か一番凄いトコって思う人は多いじゃないですか、でも専門学校で、ココは「コミック科」の「東京大学」だ…って言うようなトコがないでしょう。 つまりは教育の立場から、秀でようと言う気持ちは皆無なトコが多く、学校の見栄え、機材の充実とか長い目で見た場合に、生徒の将来にまったく関係コトばかり争っているから、「東京大学」的な専門学校が生まれないのです。)
他にも講師経験が長い人の方が良いかも知れませんが、出来れば行きたい学校の講師を調べて、HPとかを見たり、調べたりして、自分と性格が合うかと言うのも重要な要素です。
講師も人間ですから「目立ちたがり屋」や「熱血漢」「体育会系」や「派閥で動く人」などなど、たくさんおりますし、講師の中には生徒に害をなしても平然としているような自分勝手な人も多々います。(いかんせん個性な仕事ですからね、偉くなってくると協調性とか無くす人も多いようです。)
金や外見で生徒を差別する人もよく見かけます。
自分の経験を生徒に押しつける講師も多々います。
もし自分が生徒だったら、以下のような判断で講師&学校を選びます。
◎いろいろなジャンルの講師がアクティブに来て貰える学校。(少女マンガだけとか、デジタル作画は教えないとか講師自身が偏っている学校も多いです。 パンフでは判りづらいと思います、注意して下さい。)
◎いろいろな作品をやってきた、やっている講師がいる学校。(申し訳ないけど、前にも書きましたように一本の作品だけで売れたとか、一発屋講師の場合、生徒が持つ幅広い才能に付いていけないコトもあるので、マンガ・アニメの本数や種類はもちろんのコト、それ以外の業種まで経験がある人の方が深い話が聞けるので嬉しいです。)
◎フリー作家の多い学校。(各作家のHPなどを見ると、友達関係が判る書き込みやLINKなどで横の繋がりが判ることがありますが、一つの学校に、その友人関係、LINK関係など親しい人だけでまとまっているコトが多い所だと「派閥」がある場合もあり、生徒にその派閥を越えた内容を教えることが出来ない場合があります。 自分の経験ですと生徒から「(派閥)からゲン先生の言うことは絶対聞いちゃダメ、私の言うことだけ聞きなさい!」と命令されたと言うコトもあったそうで、自分はフリーですので、結構派閥の方達から同じように嫌われることが多いです(苦笑)。 その場合、生徒によっては怖くて、派閥に従うとか、非常に狭い考えしか出来なくなってしまいます。)
◎地味で活躍している作家がいる学校。(もちろん全員ではありませんが、芸能人みたいな漫画家などもたまにいます。 その中にはやはり「自分をアピール」することが好きで楽しい方も少なからずいます。 作家としてなら何の問題もありませんが、講師の場合はあくまでも生徒が主役、生徒を引き立てないとダメなんです。 自分が目立ちたいと思っているような作家の場合は、その意識が欠けている場合もありますので、自分を見てっ!(笑)って言う作家がいる学校は、パンフや宣伝、体験でも目立つので、目を引きますが、人に教える意識としてみれば、ちと難ありと自分では考えます。 やはり前に生徒の親御さんや今まで業界に触れていない生徒さんなどが、これに騙されて入学した後でショックを受けたと言う相談を受けたことがあります。 あと失敗や挫折を経験した講師の方がいると、非常に良い話が聞ける場合もあります。 人生100%成功のみというのは、まず無理ですからね、その際にどう対処したらよいのかが教えて貰えます。)
少し余談になりますが、学校で優れた生徒に賞を与えるシステムが有るところもありますが、その賞の名前が「学校の名前等」賞などならごくごく普通なのですが、極希に学校の講師の個人名をつけた賞を与えるところもあります。
この場合、社会的に高名な方など「手塚賞」とか「赤塚賞」とかならともかく、一部で有名、マニア的に有名などの講師の名前が付いていた場合、その学校は、その講師のワンマン的な指導方法をとっている事が多いです。
良いか悪いかはご自身で判断して頂きたいモノですが…、個性的な行動は取りづらい学校と言うのはあるかもしれません。
あくまでも笑い話、仮の話ですが、仮に「佐藤元賞」なんて貰っても嬉しくないでしょう(笑)。
Q:授業内容やカリキュラムなどの良い見方は?
A:授業内容に関しては入学後に変更になる可能性があるので、何とも言えませんが、もし前もって判るのでしたら「講義」と「実習」の比率を考えてみましょう。
中には7割以上が実習とかの学校もあり、授業料払った割には、講師の人が授業するのは少なくて、ほとんど教室を借りて、ひたすら作画していると言うのも、あるんです。
それでも良いと言うのならいいのですが、ただ自分で描いているだけなら、家だって出来ますからね。
でも残念なコトにこれらは入学後に判ることが多いのです。
ご心配でしたら、出来ればご自身でその学校の目的の科の卒業生とか数人に話を聞ければ良いのですが。

授業料払っているのなら、自分が生徒だったら、なんかしら自分では出来づらい、身になることが合った方が嬉しいですね。
Q:学校内でのトラブルで気を付けることは?
A:上記にも書きましたが、やはり自分で一番イヤになることは、我が強い外来講師とかがいると、他の授業を認めさせないように説得されることなどもあるので、生徒が困ってしまうこともあるようです。
ですので生徒自身が何が良くて何が悪いのかを判断することが専門学校で生き残るには必要です。

やはり我が強い先生だと、
生徒がせっかく描いた原稿とかに、直接自分好みの絵をペンとかで描き込んでしまう先生までいます。
ここまでやっても、その先生方には悪いと言う気持ちは全然ありませんし、学校側はまず助けてくれません。
その先生を選んだ生徒の責任になります。
このような過ちを絶対に防ぐために、このページを作った訳です。
他にも自分の経験から学校側へ対しての「生徒の希望」は9割以上は却下されます。
「生徒の悩み」は8割以上解決できない上に、それらの繰り返しで学校を信用できなくなり、精神的におかしくなるコトもあります。
自分では生徒の精神的カウンセリングで20時間以上つき合ったこともあります。
それでも解決できず、学校側も責任を取らず、学校を辞めた生徒も何人も見てきました。
全てではありませんが、やはり学校の中には少数意見は抹消しようとし、学校側の立場を守ろうとし、派閥とか宣伝効果の良い講師などを守るために生徒を犠牲にするところもあるのは事実です。

方言差別・セクハラも実際にありますし、表に出る前にそのような事実を消されることも普通にあります。
ですので上記を踏まえた上で、生徒自身がもっと強い態度に出る必要があります。
授業内容うんぬんに関しては、それぞれの講師の教育方針や教え方があるかと思いますが、生徒の判断を強制的に持っていくことや差別に関しては、どうどうと言っても良いかと思います。
もちろん偶然やミスもありますでしょうから、1度2度は注意をして、それでも直らない場合は学校を訴えても良いかと思います。
変な言い方ですが、生徒はお客様です、お客様は神様です、それを不快のままにしておく学校はある程度の処罰の対象でも良いかと思います。
どうか強い意志と実行力をお持ち下さい。 念のために言いますが、全ての学校ではなく、ごく一部の学校でのコトと信じております。
Q:マンガとアニメとイラストとキャラクターデザイン、どれを選んだら良いの?
A:はっきり言うと、迷っているのなら、最初からやらない方が良いです。
よく勘違いされるのは、ストーリーが作れないから、アニメやイラストをやりたいとか、動かすのがヘタだから、キャラクターデザインをやりたいとか言う生徒がおりますが、まさにこのような人は、どんなに学校にいても一人前にはなれません。
下記に簡単に各職種の必要スキルを書いておきましたので、参考にして下さい。
【漫画家】創造力・表現力・画力・画面構成力・文章構成力・イメージクリエイト・協調性・社交性(家にいても仕事は来ないので、漫画家は積極的に仕事を取りに行かないといけないことも多いので。)(個人業のため就職と概念も給料も存在しない。 そのため安定した生活はほぼ不可能。 デビューするくらいまでは可能だが、その後連載が取れなかったら生活は無理なため、技術がある人はアシスタントで生活する生徒の方が多いが、マンガ関係の仕事で残っている生徒はほとんどいない。 2007年現在、自分の教え子何万人かいますが、その中でマンガで生活を立てている生徒は2〜3人いるかどうかくらい(アシスタントを除く)、実際未だ単行本が出ていて確認できる生徒は一人だけ。(ま、あくまでも自分が見ている限りですから、もしかしたらもっといるかも知れませんが…)
【アニメータ】創造力・表現力・画力・画面構成力・文章理解力(シナリオやコンテの読解力)・イメージクリエイト・演技力・協調性(大人数で作ることが多いため。)
(アニメ会社と言う会社システムがあるため、この4つの中ではもっとも就職率、就業率が高いが、仕事的に「辛い」とか「きつい」とかで、早くて数ヶ月、もって数年で辞める生徒も多し。)
【イラストレーター】創造力・表現力・画力・画面構成力・文章構成力(絵を見た相手に何を表現しているかをコト細かく理解させるため)・イメージクリエイト・協調性・社交性
(なお就職率、就業率は、かなり難しい。 即自立生活は99%無理。 体験とかでイラストレーターを育てますと言うのは嘘ではないでしょうが、まず生活は出来ません。 現にインターネットで画像を検索してご覧なさい、滅茶苦茶上手い人がゴロゴロいますが、仕事求むや求職中など物凄い人数が居ます。 即実戦で使いたい業者が、わざわざ使えるかどうかが判らない専門学校生を使うと思いますか? ネットで検索した方が上手い人は見つかりますからね。)
【キャラクターデザイン】創造力・表現力・画力・画面構成力・演技力(絵を動かせない人は、動かせるキャラを描けるわけがない!)・協調性・社交性
(就職率以前にこの職種はないです。 ですのでキャラクターデザイナーを育てますと言う宣伝文句は99%嘘! あくまでも技術職の上位取得者の肩書きの一つと思ってください。 商業デザイン&イラストレーター(PCアプリ)などが出来て、デザイン会社に入れるかどうかの瀬戸際くらい。)
これ以外にも上記の職種に共通するコトだと、一般常識や多くの雑学が必要になってくるのです。
世界観や服飾観、宗教観や文化などなどがなければ薄っぺらい自分勝手な絵師か出来ない上に、将来に渡って数十年もの仕事に耐えられないからです。
ちなみにこれは余談ですが、今までのクリエーターの歴史から考えると、下記の方向性が考えられます。
◎漫画家やイラストレーターからはアニメーターや(アニメの)キャラデザインにはなれませんが、アニメーターからは漫画家・イラストレーター・キャラデザイナーにはなれる。
◎実際の公募や就職情報などから推測すると、キャラクターデザイナーでのデビュー&その後の生活はほぼ不可能。
イラストレーターでのデビュー&その後の生活は確率的には司法試験並と考えると、漫画家でデビュー&その後の生活はデビューまでは楽だけど、その後のコトを考えると国立大学並、それに引き替え、アニメーターのデビュー&その後の生活は普通大学並だと思うのだけど、調査機関の調べによると、若い子がアニメータになった場合、普通レベルの苦労と努力が出来ないために平均3ヶ月でやめてしまうことが多いと聞きます。(普通レベルの努力が今の若い子が思っているのと違うかも知れませんが、数年休みが無くても普通です、睡眠時間削られても普通です、毎日上司に怒られても普通です、これらが辛いと思うようなら最初から辞めて方が良いです)
ですので、こんな普通レベルの苦労と努力が出来るのなら、アニメーターでの生活が可能かと思います。
Q:危険な学校の見分け方
A:20年以上も講師生活をしていますと専門学校の栄枯盛衰も色々見てきて、その経験から来る、倒産の危機、科の存続の危機などなど生徒や外来講師へ迷惑の行く学校をいくつか例などをあげて述べます。
入学前にも判ることも多々ありますが、入学後に判ることも多々あります、どうか御注意の上、よりよい学校生活を送れるよう祈っております。
まず前に勤めていた学校で「キャラクターデザイン科」と言うのを、学校が勝手に作ったのですが、再三言っているように「キャラクターデザイン科」というのは鬼門で、ほとんどの専門学校で失敗に終わる科なんです。(もし業界人に相談してからだとしたら、絶対に反対される科の一つです)
その理由として、そういう職業がないですから(何度も書いていますが、アニメーターとかイラストレーターなどの上位技術者の持てる肩書きの一つなだけですからね)、就職は、「キャラデ」としてはほぼ100%無理です。
そのくせ、集客(生徒)率は最高なんです。
なぜならほとんどの生徒が、ストーリーも作らないでいい、面倒くさい背景とかも描かないで良い、ただ好きな「人間キャラ」を作っていれば良いと、凄く適当な技術でも出来ると、超勘違いをさせるようなパンフとかを作っているからですね。
上記のようにもう一つ、集客率と就職率が見事に反比例するのが
「イラスト科」系ですね。(同じくまともな講師経験のある業界人に相談していたら、絶対に反対される科です)
最近では、多少それらに気づいて、それらの科を作る学校はほとんどありませんが、もし上記の科があり、科の歴史が浅い学校は、ほぼ確実に集客による「金集め」に走ったと考えるべきでしょう。
金集めが悪いとは言いませんが、例えばそれを生徒にどれだけ還元するかが問題で、金集めはするけど、例年に比べ、イベントが減ったり作品集とかが無くなっていく学校は危険度大と考えても良いでしょう。
学校のために金が必要だってコトになりますから、最悪経営のピンチとも考えられます。
自分は少なくとも2007年現在10校以上で無駄に科を作った上、生徒を見捨てた学校を知っています。
あとは上の方でも言っておりますが、自慢型先生、我の強い先生がどれだけ多いかですね。
前記のタイプは、結局は自分の地位が一番大事なタイプですから、生徒のためにとか生徒の立場で考えることはしないです。
自分の描き方などを押しつけて、従わないのはクズ扱い。
前にクラス全員の生徒に対して「お前たちとは絶対一緒に仕事したくないから!」と笑顔で言い切ったアニメ科の先生も居て、ボクの授業の際に凄くショックだったと話しておりました。
一体何故そんなコトが言えるのでしょう?
アニメ業界は共同作業、人との繋がりが大事なはずなのに…、最悪アニメ業界を知らないアニメの先生なのかも、とまで想像できるわけです。
いかんせんブログにも書きましたが、昔の学校で自分コトを「元先生はアニメ業界を知らなすぎるので、生徒に教えても意味がないです」と言い切って(なぜか学校はこの言葉を全面に信じて(苦笑))、私を追い出した後に、結局そっちの方がボロがばれてケツまくって逃げた講師もいましたからね。
その後、アニメ作品のパーティーで会うと、目線を会わせずに逃げ隠れていましたけどね(笑)、ただ何度も言うように、このように
学校側は、自分から「偉い」とか「優秀」って言い切った人間をちやほやするトコが非常に多く、結構自分が尊敬する優秀な講師の方々も、学校を去るのを見てきましたからね、個人業としては「我」は問題は少ないですが、学校の中で「協調性」がない講師はハッキリ言って、科も生徒も育ちづらいでしょう。(だって、生徒の気持ちにも協調できませんから(笑)。)
よく生徒も勘違いしますが、生徒のために動く先生の中にも、それが自分の名声に繋がるとか、自慢に繋がるとかが見えた場合です。
逆にその場合、生徒の方がミスとか起こすと、確実に自分の名声を傷つけないため、100%生徒へ責任を押しつけて逃げるタイプの講師です。(もちろん生徒が上手くいったら、一生涯自分のお陰だと、つきまとって、何かにつれ、生徒の仕事のおこぼれを当たり前のようにもらい続けます。)
このような講師が科に居た場合、最悪、科を仕切っている場合、生徒はその講師のコピーにしかなれないか、講師のイメージの範囲内でしか育たないコトになり、科や学校の成長は止まります。
最後はこちらは確実に入学した後でないと判らないことかも知れませんが、人事異動が毎年ある学校も不安です。
内勤の先生の場合、その科の職業を経験したことのない方もいるわけですが、それはそれで仕方ありませんが、それだったら同じ科の担任、担当をした方が科の職業を知ることが出来ますが、たまに学校がそれらを気にしないトコだと、毎年担任、担当が変わるトコもあります。
これは学校側が科に関しての重要性を無視している訳で、営業等のみしか考えていないと取れるわけです。
時間割の変更が多い学校も不安です。
経験から多くの学校は、その年に講師の方達の仕事のスタンス等で変わらないといけない「部分」だけを微調整を取るという、基本変わらない時間割だと思います。(歴史も長く、安定している学校や科の時間割は、あまり変わりませんでした。)
なおかつそうしないと、やはりバイト等をやっている生徒もおりますから、毎年毎年時間割を変えたらバイトのシフトにも影響が出てしまいます。
生徒のことを考えるのなら最小限の変更のみで時間割を組む学校が生徒の気持ちを考えている学校と言えるでしょう。
そして多くの学校の末期に見られる現象は、講師の変化です。(もちろん危険な講師は上記にあるような方々もいるだけで危険ですが(^ ^;))
1:授業の際にただひたすら丁寧に技術だけを教える先生
2:授業の際、雑談余談の時でも学校の愚痴を言わない先生
3:何でも相談に乗って、どれも解決のために頑張ると言う先生
4:何でもポジティブ、前向きに考えれば良い方向に行くと言う先生
上記4パターンの先生は、見た目良い先生ですが、実はこれらの先生が増えてくると、学校が危険なんです。
身内の間では上記1〜3の先生方をロボット先生とかマシーンとか言うのですが、学校のために忠実に動く先生ですから、生徒への洗脳マシーンにもなりかねないということです。
4の先生などは、前にオヤジの愚痴の楽観主義者悲観主義者でも書きましたが、将来まったく明るい方向ではないのに、目先のホンの一瞬だけ良ければいいやと考える似非楽観主義者の場合が多く、このような先生が多くても最終的に生徒は先を考える能力や周りの人の気持ちを無視してまでも、その場しのぎで楽しければいいやと考えてしまう子に育つ可能性もあり、社会に出た場合辛いかも知れません。
本当のポジティブや楽観は先を見据え、人の気持ちも理解し、多くの方々が幸せになるように考えることだと思いますので。

1:生徒の要望、希望にいつも悩んでいる先生(悩みすぎて体も壊してしまう先生(笑))
2:雑談余談の際に、学校の愚痴を普通に言うが、何年も同じ学校にいる先生
3:授業時間外にも生徒につきあってくれる先生(あくまでもモラルを守った上でですよ(笑)、恋愛とかではないですからね(^ ^;))
上記3パターンは見た目、暗い先生に見られがちですが、実はこのような先生がいると学校や科の存続は安全な場合が多いです。
前記のタイプとは逆に自我を持っていても学校に居ると言うことですから、良い学校なのかも知れません。
ただこの居た方が良い先生方の一人でも学校を辞めたり退職をし始めたら要注意です!
良い先生はきちんと我慢も知っていますから、ある程度は生徒のために我慢したり頑張ることをしますが、結論それすらも限界になり去るわけですから、学校の危機が迫っているのかも知れません。
自分が知る限り、2007年現在14校で20人くらいの「良い先生」が学校を去った後、2〜4年くらいで科が縮小、または消滅、最悪学校が倒産と言う事実を見てきました。
もちろん全て100%悪くなるとは言いませんが、上記を判断した上で、あくまでも最終判断は生徒さん自身と言うことでお願いいたします。
しかしながら残念なコトに、このような経験談や知識を持っていても、ほとんどの学校で役に立ちません。
結局は良い先生が生徒を集めたら、学校側に儲けの欲が出て、科や学校が縮小や潰れると言う繰り返しを見続けてきました。
技術を教えるはずの専門学校が技術者の意見を聞かず、動き出した場合は必ず外来講師も生徒も不幸になると言うのに、未だ反省すらしない学校が多すぎるため、上に書きましたように
「専門学校には東京大学がない」のです。
Q:究極の学校選び
A:あとはあなたの運次第です!(苦笑)(まあ、学校行って、学校任せ、講師任せにして、何にもせんと結果も散々になって、そうするとなぜか学校が悪いとか、つまらないとか言い出す生徒が結構多いけど、答えがない仕事なんだから、生徒本人が最終的に何とかしなければ、意味がないと気づく生徒は年に数人いれば、御の字だね。 学校に通うなら、絶対に何かを吸収しないとと言う意欲で来ないと。 学校が悪い、ひどい、つまらないと言う意見が出ようが、何十年もやっている学校がある以上、良い要素が悪い要素より勝っているからなのですから、そのような意見があなたに芽生えた段階でクリエイター失格と思った方が良いでしょう。 あとは…そう…運だけ!(^ ^;))
オマケ情報(講師同士の情報交換に関して)
こちらは単なる老婆心にてのお話。
多少前にブログでも触れたことのあるお話ですが…、学校規約などは各学校によって、まちまちなので中には当てはまらない学校もあるのを予め御理解いただいた上で、自分が経験してきた学校のほとんどが「学校の情報」「教育方法及び内容」などの情報を表に流さないようにと決められているのですが、何か希に大手の情報交換コミュニケーションサイトで講師同士が集まって情報交換しようというトコがありまして、前記に書いたように規約で情報交換は自由ですよとあれば良いのですが、中には規約をきちんと読んでいないのか、いくつか自分の知っている学校から平然と参加している方もいる。
何度か規約の確認と表記を管理人に頼みましたが、どうもやっていただかなかったので、もしお心当たりのある講師の方は今一度学校規約に目を通すことをお勧めします。
なぜならやはり、もしもの場合、講師も不幸になるし、信じている生徒にも迷惑が行くことになるからです。
もし在学中の生徒の皆さんで、講師の方に長く居て欲しいと考えるのでしたら、講師の方に聞いてみるのも良いかと思います。
一応前に学校に尋ねてみたところ、やはりどのような情報が交換され、行き来しているのか判らない分、困ると言う意見でした。
管理人の方からしてみると、重要なコトや個人情報、危険な情報はない、オープンで見られるので確認が取れると言うのですが、知り合いになった上でメッセージの交換とかまで考えると、最終的に確認は出来なくなってしまいます。
現に生徒がそれらを垣間見て、学校側に伝えたところ、契約を切られた方もおりました。
たまたま自分が知っている学校なのですが、そのため同じ学校の中にいる講師の中で、それに参加している講師のほとんどは、そこを抜けたのですが、何人かが「何も悪いことは話していない」と自己判断にて残ってしまいました。
何度か、残っている講師の方に、判断するのは、お世話になっている学校で、あなたではない、と忠告をしましたが聞いていただけなかったようですが…、実はそうなると、生徒の意見で「辞めさせられた講師」と「辞めさせられない講師」がいることになりますよね。
この差別は大丈夫なのかと同じく学校に尋ねましたところ、「辞めさせられなかった」先生は、少々健康に難ありなので「かわいそうだから」と言う理由が帰ってきました。
「かわいそう」とかの理由は、ある程度理解できますが、辞めさせられた先生は「絶対にかわいそうじゃない」と言う根拠は、どこにあるんだろう…?
それ以前に、そんな見た目や個人の感想で学校規約を決めて良いのだろうか?
やはりそこに学校側に都合の良い講師と、そうではない講師がいるのではないだろうか。
専門学校を決めるのには親御さんにも多くの負担を求めるわけですから、入学予定者は、より多くの情報を集めたほうが良いわけですから、このようなネット情報に関しても参考しても良いかと。
ただ何度も言いますが、学校によっては情報交換等が容認されている所もあるかも知れませんので(少なくとも自分は知りませんが)、学校内部情報が交換されていても規約違反にならない場合もありますので、御注意下さい。

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